熱帯魚

飛び出すレトロピニス|熱帯魚トラブル体験記

まさかの曲芸!

飛び出すレトロピニス

ポリプテルスはある頃から本当の種名が判明するようになり、それまで使われてきた名前から変わってしまって、何が何やら大混乱です。

今回はそんなポリプテルス・レトロピニスのお話。といっても本当のレトロピニスではなく、かつてレトロピニスと呼ばれていたポリプテルスです。

ある時期から、ポリプテルス・ポーリーと呼ばれていたポリプテルスこそが本当のレトロピニスであることが判明し、かつてはパルマスと呼ばれていたポリプテルスがパルマスの亜種であるポーリーであることが判明ました。

更にローウェイと呼ばれていたポリプテルスはパルマスの亜種であるビュティコフェリーとされ、ザイールグリーンは新種としてモケーレムベンベという未確認生物の名前がつけられました。

そして、今から20年以上前に、ポリプテルス・レトロピニスとして短い期間だけ少数が出回っていた小さなポリプテルスがいます。今となってはそれが何かはハッキリしません。顔や体型はオルナティピニスにそっくりで、体色や模様はビュティコフェリーから模様をなくして腹部の方まで褐色にしたような感じです。

たいへん小さなポリプテルスでしたが精悍な顔つきで、顔を見ただけでも他のポリプテルスとは容易に区別できるほどでした。当時はまだ、オルナティピニス、デルへジー、パルマス、セネガルスしか紹介されていなかったので、この新しいポリプテルスが入荷したという情報は、とてもセンセーショナルな出来事でした。

そんなかつてのレトロピニスを友人から譲り受けたのですが、このときはまだポリプテルスがどういう熱帯魚であるかという情報も少なく、普通にガラス製の30センチ水槽に付属のフタを載せてその中に入れて飼育していたのです。

ところが悲劇が起こりました。学校から帰って楽しみに水槽を覗き込んでみたところ、なんとポリプテルスがいないのです。そして少し離れた畳の上に、干からびたポリプテルスの姿がありました。

フタに空いていたのは、天井の真ん中に丸い穴がひとつだけ。それもポリプテルスがやっと通れるだけの大きさしかありません。それ以来、ポリプテルスははわずかな隙間に狙いを定めてジャンプするということを胆に命じるようになりました。