熱帯魚

消えたチェリーシュリンプ|熱帯魚トラブル体験記

ベタ・ピクタの好物とは!

消えたチェリーシュリンプ

小さな水槽にエーハイムの外部フィルターを取り付け、水草をたくさん植えて、おとなしい小型熱帯魚のコミュニティータンクをセッティングしてしばらく経ったある日。

そろそろ水草に付着した農薬も影響がなくなった頃だろうと思い、エビを入れることにしました。購入したのはチェリーシュリンプとミナミヌマエビ。水槽に入れられたエビたちは、すぐさま水草の中に逃げ込んでいきました。ヤマトヌマエビに比べると、かなり臆病な性格のようです。

どの熱帯魚たちも、新しくやってきたエビたちには何の関心も示さず、それぞれがいつも通りに変わりなく泳いでいたので、これなら大丈夫そうだと思い、安心しきっていました。

ところが数時間後、何やら不穏な気配がします。ジッと見ていると、水草の茂みから飛び出してきたチェリーシュリンプを、水面近くにいたデルモゲニーが猛然と追いかけ始めました。チェリーシュリンプは水面すれすれを凄い勢いで逃げていきます。

デルモゲニーとチェリーシュリンプの大きさを考えると、さすがに食べられることはないと思いましたが、念のためコップにでも分けてあげようと思った矢先、今度は比べものにならないくらいの恐るべき事態が発生してしまいました。

水草の茂みからヌッと現れたベタ・ピクタの口には、なんとチェリーシュリンプがくわえられていたのです。しかも、しっぽの半分はすでに口の中。ベタ・ピクタは口内保育をするためにもちろん口の大きいことは承知の上でしたが、それでも入れたチェリーシュリンプのサイズなら飲み込めるはずはないだろうと思いこんでいたのです。しかしそれは甘い考えでした。魚の口は想像よりずっと大きく開くことがあるということを決して忘れてはいけないと思った瞬間でした。

みるみるチェリーシュリンプの体はベタ・ピクタの口に吸い込まれていき、ほどなく口の中にチェリーシュリンプの頭が少し見えるだけになってしまいました。こうなってはもはやどうすることもできません。

あまりに衝撃的な出来事で、今でもあの光景を思い出すたびにやるせない気持ちになります。かわいそうなことをしてしまいました。ベタ・ピクタはその後、単独飼育することにしました。